「またかいな…」
数年前に同じような光景を見てきた聖美は小さくため息を吐いた
「最初の一日はまだよかったんです。でも時間が経つにつれて翔くんが恋しくなってきて、もう禁断症状が出る一歩手前です」
「禁断症状って?」
「翔くんの面影少しでもある人物にところかまわず抱きつくことです」
「うわぁー…すっごい迷惑行為ね」
翔くんの面影を持っているといってもごく少数の、というか翔くんの家族のことなんですが
ひばりさんと涼香さんはまだいいのよ、ひばりさんも翔くんも涼香さんに似てるから仕方がない
でもこの前巧叔父さんにも抱きつきそうになってしまい、いよいよやばいと感じた
わたしの決意どんだけ緩いねん
永遠に固まることのないゼリーのように緩いわ
あの日から毎日のようにさっちゃんと寝てるから、夜は寂しくないんだけど
人肌の温もりを感じるたびに、どうして翔くんじゃないんだろうって気持ちが溢れ出してくる
連絡は毎日してるよ、たまにテレビ電話とかでも話すもん
でも姿が見えても、触れられないなんて地獄や…

