久々に聞いた巧叔父さんの容赦ない言葉に心がズタズタにされていく
そんなのわかってるもん
だから普段会える時間が少なくても、我が儘も言わずに、少しだけ寂しいって気持ちも押し殺して、それを翔くんに覚られないように毎日頑張ってるのに
なのに、なんでここまで言われなきゃいけないの…
でもそんな泣き言も結局は自分を甘やかすことなのだと気付いたわたしは涙がこぼれぬよう必死に唇を嚙み締めた
もうこれ以上ここにいても、自分の心が傷つくだけだと思ったわたしは巧叔父さんに何の挨拶もせずにとぼとぼと部屋の出口まで向かった
しかしこのまま帰ってしまったらなんか巧叔父さんに言い負かされた感じでそれはそれでなんかムカつくので、去り際に扉から顔を半分だけ出し、巧叔父さんに聞こえるか聞こえない声で
「そんなにお堅いことばっか考えてると、すぐ禿げちゃうぞ」
と呟くと、ギロリとこちらを射殺すかのような視線で睨んできたので、とっととその場から退散した
うー、なんかすっきりしない!!
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美咲が社長室から退散した後、そのすぐ隣にある秘書室から美咲から貢がれたマカロンを片手にキャシーが姿を現した
「ボスー。さっきの言いカタ、かなりキツかったデスヨ。もう少し、マイルドに言ってあげないと美咲、泣いちゃいマスよ」
「ふん、あれぐらいで泣くようだったら益々期待外れの嫁だ」
「そんなコト言って、本当に美咲に出ていかれたら困るのはボスのほうデスヨ。普通あれぐらいのトシの子がワガママも言わずに夜遅くまで帰ってこない大好きな人を待っているなんて出来ませんカラネ。ワタシだったら毎日のように不満を言いまくりマス。美咲はもう十分カケルのお嫁さんとしての役割をしっかり果たしてマスよ」
さっきの会話を壁越しに聞いていたキャシーは巧の不器用さに呆れ、ピンク色のマカロンを口に含んだ

