幼なじみ結婚EX






それほどまでにわたしと翔くんを引きはがしたいのかこの悪魔は!!と巧叔父さんを睨むと、巧叔父さんはそんなものまったく怖くないかのようにふんと息を吐いた






「もしあれが数か月間、日本を離れると知ったらお前が騒ぎ立てるということは目に見えてたからな。面倒ごとは少ないほうがいいだろう」





「め、面倒って…。だってただでさえ翔くんと一緒にいられる時間少ないのに…」






毎日朝は同じ時間に起きて一緒に朝食は取るけど、翔くんはすぐに大学か会社に行っちゃうし、夜だって早く帰ってきて一緒に夕食を食べれるときなんて一週間に3回あるかないぐらい





大抵は日にちが変わる少し前に帰ってきて、少しの間は部屋でいちゃいちゃ出来るけど、でも次の日の朝も早いからそんなに長くはない






翔くんと結婚してもう一年以上経つけどさ、お互いの気持ちが通じ合っていなかったり、色々ごたごたしたしていて、やっと新婚らしい雰囲気が出てきたのはここ最近のこと





それなのに来月から三か月も翔くんがいない生活なんて想像できない、というかしたくない





しかしわたしのそんな想いなど微塵も気にしない巧叔父さんは冷たくバッサリと切り捨てた







「お前はそんな覚悟で設楽の嫁になったのか」







久しぶりに聞いた巧叔父さんの冷たく重い声が体中に響いて、知らず知らずのうちに体が震えていた







「いいか、よく聞け小娘。お前の夫は何れ俺の跡を継ぎ、設楽の名を背負う男だ。そうなったら今の非ではないぐらいやつは身を粉にして動き回らなければいけない。海外にも用があるのなら、毎月のように飛んで行かなければならない。その都度お前は今回のように泣いて喚き叫ぶのか。自分が寂しいから行かないでくれと」





「そ、それは…」





「設楽に嫁いできた以上、主人の不在時に寂しいなど口走るような、自分に甘い考え方は今すぐやめろ。そうでなければやつの嫁は到底務まらん。もしそれがつらいというなら今すぐ出て行ってもらっても構わない」