「うん…おやすみなさい…。」

 タクに抱き枕のようにされたが、案外タクの隣は安心して、とても居心地が良かった。

 その日、奏雨はすぐに眠りについた。

「カナ……」

 タクが、そう呟いていたとも知らずに。