「さぁな。噂じゃ、ゴツい男ってのと、超美少女って噂があるらしい。まぁ、その銀猫に会った奴は全部、成敗されてる時の記憶が無いらしい。」

　ミヤが眼鏡をかけ直しながらそう言った。

「ふーん。じゃあ何で“銀猫”って呼ばれてんの？」

　絆創膏を取りに行っていた蒼が、戻って来たときにそんな疑問を口にした。

「被害者が助けてくれた人物は誰かと思い、見てみたらそいつは銀色の猫に変わったからだそうだ。」

　ミヤはそう言うと、また更に続けた。

「他にも、銀猫には様々な特殊能力があるみたいだ。多分、今回の“被害者は無傷で保護された”って言うのは、その銀猫の能力らしい。」

「ねぇねぇ、今度銀猫の正体探るためにハッキングしてみてよー。」