「おい、嘘だろ!?水筒が……」
裂けたカバンの中に入れられていた水筒に直撃したようで、溢れ出たお茶が、カバンとズボンを濡らす。
いや、水筒だけで済んで良かったと思うべきだろう。
殺されるよりは、比べ物にならないくらいマシだ。
「だ、だから言ったでしょ!危ないんだって!」
「んな事言ったってよ!普通大丈夫だと思うだろ!?幽霊は俺に頼んだんだぞ!?」
うん……京介が言いたい事はわかるよ。
だけど、相手は幽霊で、すでに何人も殺してるんだよ?
頼まれ事をしたからって、それで殺されないというわけじゃないと思う。
「あぶねえあぶねえ、騙される所だったぜ。それにしても……ステンレスがこれかよ」
裂けたカバンの中で切り裂かれた水筒を取り出して、その凶悪な切れ味を改めて確認する。
ただのガラス片……なんて思わない方が良い。
人の首を容易に切り落とす事が出来る、恐ろしく鋭い刃物なのだ。
そんな私達を見る為か、鏡の中から階段を睨み付けるナニか。
ガラス片を鏡に押し当て、ギギギ……と、脳に響く音を立てる。
早く来いと言わんばかりに待ち構えるナニかを、私達はどうすれば良いのだろう。
裂けたカバンの中に入れられていた水筒に直撃したようで、溢れ出たお茶が、カバンとズボンを濡らす。
いや、水筒だけで済んで良かったと思うべきだろう。
殺されるよりは、比べ物にならないくらいマシだ。
「だ、だから言ったでしょ!危ないんだって!」
「んな事言ったってよ!普通大丈夫だと思うだろ!?幽霊は俺に頼んだんだぞ!?」
うん……京介が言いたい事はわかるよ。
だけど、相手は幽霊で、すでに何人も殺してるんだよ?
頼まれ事をしたからって、それで殺されないというわけじゃないと思う。
「あぶねえあぶねえ、騙される所だったぜ。それにしても……ステンレスがこれかよ」
裂けたカバンの中で切り裂かれた水筒を取り出して、その凶悪な切れ味を改めて確認する。
ただのガラス片……なんて思わない方が良い。
人の首を容易に切り落とす事が出来る、恐ろしく鋭い刃物なのだ。
そんな私達を見る為か、鏡の中から階段を睨み付けるナニか。
ガラス片を鏡に押し当て、ギギギ……と、脳に響く音を立てる。
早く来いと言わんばかりに待ち構えるナニかを、私達はどうすれば良いのだろう。



