「すばぁーー!」

遠くから甲高い声が聴こえた。

「げっ、」

加嶋君は眉を潜めて背中を向けて行ってしまった。


「すばぁー!」

「るせぇ!くんな!このっ、はっと!」

はっと・・・?

はっとと言われた女の子は加嶋君の腕を掴んだ。


「はっととは失礼な!春だもん。」

「は、てめぇの名前なんぞきいてねぇし。」