先を歩く葵に駆け寄り


「葵のばぁっか!」



と、さっきの恨みを晴らすように背中を軽くグーで殴る。


「馬鹿って言った方が馬鹿なんですー。」

「それ、保育園児?

小さい葵くんにはお似合いですね〜。」

「うっせぇ、馬鹿!!」

「馬鹿って言った!!!」

「俺はいいんです〜。」



葵様だから、っとドヤ顔を見せつけてくる。


馬鹿みたい……。








保育園の時にはほぼ同じだった私達の身長は、小学校と上がると同時に、私がどんどん成長し、中学でも葵に抜かされることなく今を迎えた。




横目で隣を見ると、少し視線を下げなくてはいけない。


中学の時から、身長差は変わらずにずっと3センチだった。


葵が1センチ伸びると、私も1センチ伸びる。




ある意味すごいよね…!









「どうしたんだよ。」

「へ?」

「いや…、急に黙り込むから……さ。」

「いや、何でもないよ!!

うん!ごめん!!!」

「そか…。」




そう言うと、首をポリポリとかいた。







これって………