安達家・家族会議









「瑠未、何があった?」




再度質問を口にした長男。

瑠未に何かあったのではなく、何があったと聞いた口調は断定的だ。



長男にはお見通しらしい。





「…何もない」


「…瑠未」





言えという無言の圧力に耐えきれず、
うるさい!と勢いよく立ち上がった。





「葉瑠兄には関係ないでしょ!」






そんな言葉を捨て台詞に、自室へと駆けた。


乱暴にドアを閉め、ベッドに飛び込む。





「…なんなのよ…っ」





混乱している瑠未には、
今は長男と事態を把握出来ていない
次男、三男の探るような視線は苦痛だった。