安達家・家族会議






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「瑠未…何があった?」


「何でもない…」










瑠未は素直だ。

すなわち嘘が苦手。

何か悩みでもあれば、
すぐに気付かれてしまう。



今回も同じようなケースだ。









数時間前にさかのぼる。


彼氏から、自分たちが
不倫関係だということが明かされた。


瑠未はその事実を一切知らなかった。




年上な彼は、休日に大人の女性と出掛けていた。

ただ出掛けていた、ならよかった。




それを瑠未ははっきりと見てしまった。




手を繋ぎ、仲良さそうに歩いている姿を。

それは幸せそうな恋人同士の姿だった。