もう終わりだと思い目をつむった。

するとその時何かが覆い被さった。

よく見てみるとそれは大親友の里沙(りさ)だった。

化け物は里沙に喰らいついた。

真っ赤な鮮血が飛び散る。

化け物からはバキバキと骨を噛み砕く嫌な音が聞こえてくる。

思わず耳を塞いだ。

しかし塞いだはずなのに頭の中に直接響いてくる。

里沙に食べ飽きた化け物は来夢の方へと歩いてきた。

逃げようとしたら、後ろから何かに掴まれた。

振り向くとそれは変わり果てた姿の里沙だった。

眼球は飛び出し、顔がなかった。

すると里沙は、

「来夢、一緒に行こう!」
と言った。

そして覆い被さってきた。

その瞬間目が覚めた。

そう、これは夢だったのだ。

しかし来夢はただの夢だとは思わなかった。

それは何でかって? そう、それは1年前のこと…