────ピーンポーン、ピーンポーン
はぁ…いつまでたっても緊張する。
時雨のお母さんの声がインターフォンから聞こえた。
「時雨!早く出なさい!」
「だるいから母さん出て。」
「美花ちゃんよ!」
「はいはい、すいませんねー出ます。」
インターフォンの向こう側だけど
どんな顔して話してるかはたいてい予想がつく
おもしろくてくすくす笑いながら聞いていた。
そしたらいきなり扉があいて…
時雨が出てきた。
デコに冷えピタ、手にタオル…なんかかわいい!!!
そんなこと、口が裂けても言えないけど(笑)
なんてくすくす笑ってたら、「用件は何?」
って聞かれた。
「あ!ごめんごめん。肝心のこと忘れてた。はい、白衣。」
「あー、また忘れてた。」
「まあ、それは別にいいんだけど。熱大丈夫?」
「これでもまだ38度~」
「高くない!?」
「いや、熱出ると大抵こんなもんだから。」
「ならいいけど…」
「んじゃ、バイバイ。」
「バイバイ~!」
時雨案外元気で安心した~

