♪ポーン… 無言のエレベーター内に到着音が静かに響いた。 着いちゃった… 「早く降りなよ」 開くボタンを押しながら、なかなか降りない私に怪訝な顔を向けた。 「う…うん」 802 Minami と書いてある。 ガチャッ 「ただいま」 「…おじゃましまーす…」 おそるおそる部屋に足を踏み入れると リビングから女の人の笑い声が聞こえてきた。 それは聞き覚えのある声で。 凪くんがリビングのドアを開ける。