「はい、これ」 そう言って手渡してくれたのは、分厚いフォトアルバム。 「小学校の中学年くらいからだね」 パラパラとページをめくるとまだ身長の低い、幼い顔をした凪くんが写っていた。 うん、でもちょっと思い出した記憶の中の凪くんよりは、よっぽど男の子っぽくなってるなぁ。 ふと1枚の写真に目が止まった。 「あ、これ…もしかしておばあさん?」 そこには、水色のワンピースを着た白人の女性が、小さい凪くんと手を繋いで写っていた。