へっ?か、えっ?か間抜けな声でまたしても視線が合致する

「俺な、お前の事気になってる」

「へっ?」

沈黙

波の音と、先ほどまでは吹いていなかった風の音
2つの音がこの場を支配し、お互い見つめあったまま動かない

「ホントに言ってんの?」

「ホントに言ってんの」

「そんな感じ全然しなかったじゃん」

「そんな感じみせなかったからな」

「らしくない」

「そこがまた俺らしいだろ?」

そこでまた視線を落とした

俺はあくまで目をそらさずに言いたかった、言葉は思考回路を通すのを忘れた様に口から勝手に出てきた

俺なりの照れ隠しだったのかもしれない

「んで、今の状況になってようやく分かったよ。気になってたんだ、お前の事ずっと。それで…」

「それで?」

なんでここだけ顔あげんだ
恥ずかしいじゃねえか

「それで…好きだ、お前の事が」

一瞬の間があいた、
答えは割と早く返ってきたよ