「いやー助かったぞ。そこの西洋かぶれのおなご」


教室に戻って来るや、椿龍は私にそう言った。


「西洋かぶれ?......髪の事?......これは確かに染めてるけど」


「そなたの名は?」


「雨宮可憐(あまみやかれん)」


「拙者は椿龍。そなた、なかなかの美人」


「そりゃ、どうも......」


あたしはそそくさ席に座る。