俺は美雪が好きなんだ。




ずっと思ってた


俺はあんな女好きになるなんてあり得ない、


あんなか弱そうで強い女なんてあり得ないって



自分の心に言い聞かせていたんだ…




惚れた理由?






あれだ



事件当時


美雪は犯人に言ったんだ。







シーンを思い出してみると……




『ちょっと』


とあの男の肩を叩いた。



『あ゙!?なんだお前は』


美雪は男に掴みかかり



『お前みたいなのが一番ムカつくんだよ!!!!!』


と美雪はキレた。



俺たちや総理が聞いてるとは知らずに



そして


美雪は



男に空手技を使い、倒した。



『あーあ。いい様だなー』


と美雪は笑いながら男を睨み、その男の顔を踏み潰してやった




『こんなこと女だからって出来ないと思ってた?』


『…っ』



『甘いんだよっ!!!』



『っ、…っ』



『あ、もしかして痛かった?当たり前でしょ。私の怒りなんだから。あんたが受けないでどうするわけ?笑』


『くそっ』


『くそ?私をくそ呼ばわりしたな?いい加減にしなよ。あんたらみたいなやつ私見てるとホントイラつくんだよ。どうしたらそこまでに育つのかね?幼稚園からやり直したほうがいいんじゃない??笑笑』



『…』



男は黙り、



倒れ、自白すると言い出した。





そう、今思い返せば



あんなこと言える女なんてそうそう居ないだろう。




だからだ



俺は美雪の言葉に胸を打たれたんだ



あの激しい動悸は事件当時もあった



同じ動きだった




俺は





間違いなく美雪が好きだ。