それから
舞台本番まで後数日となった
ある日
昴さんに声を掛けられた
『美雪』
『……』
私は…昴さんのただの…
『美雪!』
『え!?あ。すいませんっ私ボーッとしてました』
『…大丈夫か?』
『あ、はい。大丈夫です。ただの考え事なんで…笑』
と苦笑いを向けると
昴さんは
私の目の前にやってくるなり
私の顔に近付き
『お前、俺のこと考えてた。とか言わないだろうな?』
『へっ?いやあり得ませんよ〜何をおっしゃっているんですか昴さん』
と私はバレないように
嘘を平気で吐き出した
私は最近
昴さんのことが気になって仕方ないのだ
だって
こんなかっこいい人がもうすぐ結婚するとなると寂しい…から。
なんだろう?この気持ち。今までにない気持ちだ。
私は昴さんをどうしたいんだろう…
