官邸に着くと
お父さんはニコニコしながら私を待っていた。
『こんにちは』
『よく来たね、美雪』
『ところで話ってなに?』
『美雪、一ノ瀬くんと付き合ってるんだって?』
『え!?あ…はい。』
とチラッと昴さんを見ると目を瞑っていた。
『そうか。一ノ瀬くん』
『はい』
『君は娘と結婚を前提に付き合っているのかね?』
『はいっもちろんです』
『そうか。どうか娘をよろしく頼むよ。ただし、婚約するまで手は出さないように。ただでさえ美雪はまだ大学生だ。そして私にとっても大事な娘なんだ』
『はい。承知の上です。』