あの日は私と李玖の記念すべき
付き合って1年目のデートの日。
私達は海に来ていた。
たくさんの人で賑わう中、
私達もはしゃいで遊んでいた。
水をかけてはかけられ、笑い合っていた。
ーそんな幸せな時間も束の間。
「尚!尚ー!」
「ま、ママー!…助けっ…ゴボッ」
あまりにも大きな声にびっくりして見たらびっくり。
その、尚という小さな男の子が海の遠くの方で溺れかけていた。
私は助けに行きたかったけど
泳ぎはそこまで得意じゃないし、
なにより距離が遠すぎる。
けどこのままだと男の子が危ない!
そう思って行こうとした。
そしたらガシッと肩を掴まれ抑えられた。
「李玖っ!?」
「俺が行く」
「え!…でもっ」
「大丈夫。誰だと思ってんだよ。
俺に不可能はねーよっ!」
「…」
いやいや…
とか思って呆れてた。
「ハハッとりあえず待っとけ。」
「気をつけて!」
「おうっ!」
そう言って海に飛び込んで行った。
李玖は泳ぐのは得意。
けど距離が距離だ。
波も少し高い。
でも私は李玖を信じた。
きっと李玖なら大丈夫!…と。
