「風華ちゃん?空夜さん?」

「「!!」」


二人の名を呼んだ花音に、牢の中にいた二人が目を見開く。


「花音ちゃん!?風兄様!?」

「お前達、どうして?」

「話は後だ。とにかく、牢を・・・」

「それなら、任せろ」


刹那が言って、鍵の部分に手を向ける。

その部分が歪んだかと思うと、そこだけが弾けとび、ゆっくりと扉が開いた。


「よし、じゃあ此処から・・・」

「待ってくれ」


出てきたのが風華と空夜の二人だったことに、風夜が声を上げ空夜を見る。


「父上は何処に?」

「わからない。今日の昼までは、俺達と一緒だったんだが」

「いきなりお父様だけ、何処かに連れていかれちゃったの!」


風華が言ったことに、花音達は顔を見合せる。


「・・・どうやら、まだ帰る訳にはいかないみたいね」


そう呟いて、星夢が溜め息をついた。