「そんな感じです。・・・そして、人々を説得しようとする王達は、陰の一族にとっても、大臣にとっても邪魔だった。そこに、火、水、地の国が陰の一族についたという話が入ってきたんです。それでも、協力を拒んだ王達を、大臣は陰の一族の提案を蹴り、民を危険にさらした王達は国のトップとして失格だと言い、街の人々も大臣について・・・」

「処刑が決まったと?」

「「「「!?」」」」


言った風夜に、花音達は一斉に彼を見た。


「・・・知ってたの?いつから?」

「光の街で窮姫が襲ってきた時、去り際に俺だけに言っていったんだ」

「・・・だから、様子がおかしかったのね。でも、それなら此処に来たら、奴等の思うつぼなんじゃない?」

「そうですよ!お三方に何かあったとしても、風夜様が無事なら」

「俺は」


少女の言葉を遮るように、風夜が口を開く。


「俺は此処に死にに来たつもりはない。父上達を助ける為に来たんだ」


そう言った風夜の表情からは、強い決意を感じられた。