「こら!こんな時間に何処へ行くの?」

「!!」


外へ出ようとして、聞こえてきた声に背を震わせる。


「せ、星夢ちゃん?せ、刹那くんも?・・・・・・えっと、ちょっと眠れなくて、外の空気を・・・」


そう言うと、二人は溜め息をついた。


「いいわよ、嘘つかなくて」

「えっ?」

「行くんだろ。お前も」


その言葉に花音は目を丸くした。


「ほら、行くんでしょ。早くしないと、全員に気付かれるわよ」

「それにあの飛竜に任せている足止めも、いつまでもつかわからないだろ」

「えっ?えっ?」


止めるどころか、一緒に行こうとしているような二人に声をあげる。


「だから、私達も行くって言ってるの!敵の本拠地へ行くなら、私と刹那の能力は役に立つはずよ」

「・・・わかった。一緒に行こう」

「よし、他の奴等に見付からない内に行くぞ」


言って、刹那が花音と星夢の手を掴む。

次の瞬間には、すぐ近くに風夜と白亜が見えた。