光の少女Ⅱ【救出編】


「このっ・・・」

「危ない・・・!」

「大丈夫ですよ」


風夜の時と同じ様に、片手に力を溜めた窮姫を見て、花音は声を上げたが、星華が自信満々に言う。

あまりにも自信ありげな彼女にどうしてなのか問い掛ける前に、事態は動いていた。


「勝負ありだ」


神蘭が地に膝をついた窮姫に言い放つ。


「さぁ、この空間を解いてもらおうか?」

「・・・」


そう言った神蘭に、窮姫は何も返すことはなかったが、何かが砕け散る音と共に、周りは光の街の風景に変わっていた。


「神蘭様!」


神蘭に星華が駆け寄っていく。


「お疲れ様です」

「ああ。二人は無事か?」

「えっ?う、うん」

「ああ」

「そうか」


花音と風夜の答えに、神蘭が少し表情を綻ばせた時、窮姫が急に笑い始めた。


「ふふ、あははは」

「「「「「「!?」」」」」」


その笑い声に花音達は窮姫を見た。