「このっ・・・」
「危ない・・・!」
「大丈夫ですよ」
風夜の時と同じ様に、片手に力を溜めた窮姫を見て、花音は声を上げたが、星華が自信満々に言う。
あまりにも自信ありげな彼女にどうしてなのか問い掛ける前に、事態は動いていた。
「勝負ありだ」
神蘭が地に膝をついた窮姫に言い放つ。
「さぁ、この空間を解いてもらおうか?」
「・・・」
そう言った神蘭に、窮姫は何も返すことはなかったが、何かが砕け散る音と共に、周りは光の街の風景に変わっていた。
「神蘭様!」
神蘭に星華が駆け寄っていく。
「お疲れ様です」
「ああ。二人は無事か?」
「えっ?う、うん」
「ああ」
「そうか」
花音と風夜の答えに、神蘭が少し表情を綻ばせた時、窮姫が急に笑い始めた。
「ふふ、あははは」
「「「「「「!?」」」」」」
その笑い声に花音達は窮姫を見た。

