「・・・あいつも朝から、ずっとあんな感じだよ」

「えっ?」

「俺と夜天以外の奴に謝ってまわってる。昨夜のことは話を聞いただけだから、詳しいことはよくわからないけど、そんなに恐かったのか?」

「・・・・・・」


聞かれて、昨夜のことを思い出す。

花音にとっても、その時の風夜が恐くなかったわけではない。

むしろ、攻撃され、殺されそうになった時は、恐くて仕方がなかった。


「・・・まあ、恐怖を感じたなら、怯えるのもわかるが、あいつも壊れちまいそうだよ」


答えない花音に、雷牙が言う。

その言葉が頭に残った。