「「!!」」


二人がそれに反応すると、その先には大臣の姿があった。


「お前!?」

「どうして、此処に?」

「おっと、下手に動かない方がいい。これを見てください!」


その言葉と同時に、大臣の後に魔族らしき者が何人も現れ、誰かを連れてくる。


「!!・・・父上!」


それが王だとわかり、風夜が声を上げる。


「はは、交換条件ですよ」


それを見て、大臣はそう言って笑った。


「交換条件だと?」

「そう。交換するのは、あなた方が持っている宝珠全て」

「「!!」」


その言葉に花音と風夜は目を見開く。


「それは・・・」

「わかっていますよ。あなた達二人が今持っているのは、風の宝珠だけ。後は他の奴等が所持している。だが、私達はそれが必要なのです。ですから、持ってきていただけませんか?」

「そう言われて言う通りにするとでも?」

「しないなら、王を殺すと言っても?まぁ、私はそれでも構いませんがね」

「・・・・・・」

「さぁ、どうします?」

「・・・決まってるだろ?・・・どちらも・・・お断りだ!!」


そう叫んで風夜が王を捕らえている魔族に斬りかかった。