放課後になると,早足で『何時もの場所』に向かった。
あなたに会う自分への口実が欲しいから。


勉強を教えあう。
耳に吐息が吹き掛かるほどの至近距離。
誰よりも彼を近くに感じていた。

ドキドキと言う音が外に聞こえなくてよかった。
私の鼓膜にはつんざくように繰り返される一定のリズム-----

少しずつ,テンポは走っていく。


私は
何時もの場所で,
何時も待ち続けた。

-----あなたに逢う為に。