「はるかになんか言われただろー?」

「なんで知ってるんすか?」

「俺は意外とみんなのことちゃんと見てんだよ?」

意外だ。この人そういう能力あるんだ。

「はるかは、みっちーのこと好きだよ。」

真剣な顔で、真剣な声でそういう。

「翔馬も、みっちーのこと好きなんでしょ?

みんな分かってるよ。もちろんはるかも」

佐伯さん、やっぱり平瀬のこと。

「でも、はるかは引き下がるつもりはないみたいだね。」

そう言われ、佐伯さんの方に目を向けると

平瀬と話していた。

こちらから見れば、彼氏と彼女みたいだった。

「ライバルだね、はるかとは」

ニコニコしながら、話して去っていく道隆さん。

この人、彼女関係で困ったこととかなさそうだな。

佐伯さんに、平瀬を…奪われたくねぇ。

「佐伯さん、ちょっといいすか?」

佐伯さんは、無言でこちらにくる。

「俺、平瀬のこと好きですから。」

「ふーん、で?」

「佐伯さんはどうなんすか?平瀬のことどう思ってるんすか?」