中学の時の試合もいつも、軽々やってるように見えたし、

いつも緊張してないのかなって考えてた。

でも、本当はあの時も緊張してたのかな。

「帰るぞ」

「あ、うん」

戸締まりをして、学校を出た。

その時ふと思った。

この道二人で帰るの久しぶり。

最近ずっとお互い別々に帰ってたし…

卒業式の時も一緒に帰った。
あの時は、翔馬が好きで…ドキドキして…

「おい、危ねーよ。ぼーっとしてんな」

気づくと、道路の真ん中に出ていたらしく

翔馬が手を引いてくれたみたい。

「あ、ごめん。」

「平瀬なんかあった?」

「なんもないよ?」

翔馬はふーんとだけ、返事をした。

「公園よってこうぜ」

通りかかった公園の前に立ち止まって、翔馬はそういう。

「ジュースおごってくれるなら」

あたしは目の前にある販売機を指さしていう。

「んー。仕方ねーなー」

渋々販売機でジュースを勝ってくれた。

あたしと翔馬は公園のベンチに座る。

「あー。練習の後のシュートはさ、疲れるんだよな」