翔馬のシュートのあとから、調子がでて、

佐伯先輩のスリーの本数は4本全部入ってる。

翔馬のミドルシュートもかなり決まった。

このシュートは、五十嵐と真島先輩のパスセンスのおかげ。

あと、小林先輩のリバウンドだよね。

残り15秒。10秒。5秒。3.2.1.ピッーー。

「56対47で、A高校の勝ち。」

「おっしゃー!」

やった!勝った!

みんなまだ、公式戦じゃないけどすごい喜んでる。

「よーし。よくやった。帰る準備だ」

監督も嬉しそう。

「おつかれ、翔馬」

あたしは翔馬に声をかけると、満面の笑顔で、

「さんきゅ」

って。ドキッ。心臓が跳ねた。

なんだろ、今の感覚は。

片付けをして、体育館に挨拶して帰った。

バスの中で、みんな爆睡。

まだ本番じゃないのにすごい、真剣だった。

翔馬も試合勝て嬉しそうだった。

今年こそ、全国制覇できるよ。これなら。

数分後、バスから降りて解散した。