でも、あたしがベッドで寝るってわけにもいかないよね。

「あたしどこで寝たらいい?」

などと一応聞いてみる。

「ベッドに決まってんだろ?」

当たり前のように返された。

「でも、そしたら翔馬はどこで寝るの?」

「えー。まぁそのへんで寝とくからへーき」

「え、でも」

「おとなしく寝てろ」

翔馬はあたしの、頭をポンポンとした。

翔馬は柄にもなく、机でなにかしてた。

「なにやってんのー?」

「宿題だよ。あ、やってくんねー?

ここわかんねーんだよなー。」

「やだよ。なんであたしが」

「ここってさ、こう?」

「いや、そこはこうで…」

あたしがなんで、宿題を手伝ってるんだ。

「おーできた。頭いいな」

「いや、誰でも…」

ふと翔馬の顔を見ると、顔との距離が近くてびっくりした。

「誰でもできるでしょ。」