そして、迎えた卒業式当日。 退場するときも、式の途中でも涙は出なかった。 というより、この3年間で涙を流すことは一度もなかった気がする。 愛実とは高校が別々になってしまう。愛実は泣いてあたしの所に来た。 「離れたくないよ〜。」 「あたしもだよ。メールしようね。電話も。」 「うん!絶対だよ!」 そう言って、愛実は教室を出ていった。