「…」

教室は静まり返った。

大谷は間違ってない。

キーンコーンカーンコーン。

チャイムが鳴って、大谷は静かに席についた。

俺は、授業を受ける気になれずに、帰ることにした。

俺…最低な奴だ。あいつの気持ちとか考えてなかった。

ただ傷つけたくないって思っただけなのに。

逆に傷つけてたんだ。俺は…。

やっぱり…忘れるなんて無理だ。

俺には平瀬が必要なんだ。俺は…平瀬が好きなんだ。

気づけた。やっと気づけた。

忘れかけてたものが。好きだっていう純粋な気持ちが。

平瀬に俺の気持ちを伝えるんだ。

俺の気持ちを…。