「ごめん!待った?」

『ううん。行こ!』

誕生日の次の日。

「ほんと、ごめんね。昨日は…」

『いいの、いいの!みぃにもいろいろ
あるんだから!それにこうやって会って
くれてるんだから』

「……なんか、いい事あった?」

『え?ないよ?』

「嘘だぁ!なんかすっごい楽しそうだもん!」

何もないよ~!だって昨日は…
普通に起きて仕事に行って、帰って…

『あ…』

「なになに!?」

マフラーを見て思い出した。

あの人にもらったマフラー。
自分のマフラーもあるけどこっちの方が
あったいんだよね。

「…それ、さ。誰のマフラー?」

みぃ曰く、ずっと気になってたらしい。

『えっと、…誰?』

「私が聞いてんの!」

『だってほんとに分かんないんだもん』

名前、聞くの忘れちゃったし。

「ここあ~?」

『分かった分かった!全部話すから!』

もう、そんな怖い顔しないでよね!