「宮坂くん、元気でね!あと、ちゃんと
ご飯食べるんだよ!毎日8時間以上寝るんだよ!疲れたときは休む!あとは…」
「飛鳥は俺の保護者か」
「そうだよ!」
「どっちかって言うと俺が保護者だろ」
別れが嘘みたいに言い合う心彩と宮坂くん。
私もあんなふうにサヨナラできたら。
「ほら、みぃ」
心彩に背中を押されて宮坂くんの前に立つ。
『…元気でね』
「橋本もな」
『ねぇ…別れよう』
私が一晩悩んで出した答え。
「…いや」
『ほら、宮坂くんも言って?別れよう、って』
そうじゃないと私が救われない。
「いや」
『宮坂くんっ』
お願いだから…
「分かった…別れよう」
望んでいた言葉なのに心が痛い。
『バイバイ…宮坂くん』
「…絶対。絶対、迎えに行くから待ってろ」
その言葉に背を向けた。