『お母さん、今日私休みなの。買い物でも
しない?』

「あら、いいわね」

たまにはお母さんと2人で買い物を
したくなる日がある。

『これとかどうかな?』

「んー...お母さんはこっちの方がいいと
思うな」

『えー!』

「嘘よ。似合ってる」

『もう!』

久しぶりの買い物は楽しい。
ちょっと休憩をしようとカフェに入った。

「楽しい?」

『うん!お母さんと一緒だもん』

「よかった。」

ふと窓の外を見た。

『宮坂くん?』

1人で歩いている宮坂くん。

『お母さん、ごめん!私、行くね』

「彼氏?今度紹介してね」

『違うよー!友達』

私が宮坂くんを見ていたので彼氏と
思ったみたい。



『宮坂くん!』

「飛鳥?どうしたんだ?」

『カフェで見かけて追いかけてきちゃった!』

「追いかけてきた、って…せっかくだし
どこか行くか」

『行きたい!』

それから私達は映画を観にいった。

「眠い」

『映画館でも寝てたもんね。』

忙しいのかな、大学。

「あの、さ…」

『うん。』

「…いや、なんでもない」

『…場所、変えよっか』

真剣な表情だった、宮坂くんの顔。