『どこ行くの…もう帰らなきゃ』
「いいから。泣いてちゃ電車に乗れないでしょ」
黙ってついてきたけどどこに行くかは
まだわからない。
「ここよ」
『ここ、って…』
りんに連れてこられた場所は…
小さい頃の黒川くんとりんが来ていた場所。
りんと仲良くなる前、拾った写真に写ってた。
「よく柊夜と来てたの。嫌な事があった時、
泣きたい時は柊夜がここに連れてきてくれた。
嫌な事があったらここで叫ぶ。泣きたい時は
思いっきり泣く。」
黒川くんらしいな…。
『…私、ここで黒川くんを忘れる』
叫んで泣いて…
「そうよ、あんな男忘れちゃいなさい。
失恋には新しい恋よ」
バイバイ、黒川くん…
バイバイ、私の初恋…