『先輩、清水先輩。』

「あ、美音ちゃん。どうしたの?」

『話があって…』

まだ好きかどうかわからない。
けれど…
『先輩の事、考えさせてくれませんか?
って言ってもずっと待たせちゃってるんですけど…』

「いいよ、ずっと待ってる。…出来れば
いい答えを期待してるよ?」

私の横を通り過ぎる瞬間、耳元で
そう言われた。不覚にもドキッとした。
ダメだぁ、今の私、顔赤いよ…


「橋本?」

『わっ…!み、宮坂くん!?』

「そんなびっくりすることないだろ」

びっくりするよ〜、急に現れたら。

「それよりさ。顔赤いけど、大丈夫か?」

『大丈夫だよ~』

「それならいいけど。橋本が倒れたら俺、
心配。」

『ありがと、宮坂くん』

心彩に呼ばれたので宮坂くんにまた後で、と
告げて心彩の元に行く。

「なんの話してたの~?」

『え?別に?』

「えー!…宮坂くんってさ、最近変わったよね」

『え、どこが?』
変わった、と思っているのは心彩だけでしょ。

「だって、みぃだけに優しいもん!」

『そんなことないよ~』

まさか、ね?
だって私、先輩の事、本気で考えてみるって
決めたもん。