『おはよー!って、あれ?』

「おう、おはよ。どうした?」

『うん、黒川くんは?』

「それが…」

変だ。いつも目を見て話してくれる宮坂くんが
目をそらしてる。まるで、何かを
隠しているみたいに。

『宮坂くん、隠し事は嫌だよ』

「…柊夜、転校したんだ」

転校?何それ、聞いてないよ。

「本当は黙っててって、言われてた…」

『ありがとう、教えてくれて』

振り向かず私は歩き出す。

なんで、黙っていくの。
これからもっと仲良くなりたかったのに。
昔の事、"そんな事もあったね"って
話し合いたかったのに。