~side りん~

あの女に言われて分かった。
自分が間違ってたって。

『とう、やっ!』

「りん…悪いけど帰って」

『お願い、話をきいて…』

好き、って伝えられたら目の前から
いなくなるから。

「…何」

『好き。』

「いつも言ってることを…」

『ほんとに気づいたの。』

「分かった。でも、その気持ちには
答えられない」

分かってたこと。なのに心が痛いのは
ほんとに好きだったって証。

『ありがとう、ごめんね…』

私は明日から笑って過ごせると思う。

確信はないけどなぜかそんな気がした。