『ごめんね、勝手な事して』
「ううん。ありがと。正直助かった。」
よかった、役に立ったんだ、私。
『あの子、りんさんだよね?』
「うん。昔から強引なとこあるから」
そんな風には見えないけど…
『やっぱり戻ろっか…』
戻ろうとしたら腕を掴まれた。
「今は戻りたくないんだ。」
1人するのは不安だったからついていった。
「ごめん、付き合わせちゃって」
『大丈夫。気にしないで』
そこからは何も話さない。
それが1番だったんだと思う。
「今は」
『うん』
「今は何も話せないけど…いつか話すから
その時は聞いて欲しい。…なんて虫がよすぎるかな…」
私は返事の代わりに微笑んだ。