みぃからバスケの試合に誘われていた。
久しぶりにひーちゃんがバスケしてるところ、
見たいなぁ、って思ったんだ。
試合当日。私は1番前の席にいた。
試合前に、ひーちゃんに会いに行った。
『ひーちゃん』
「心彩。来てくれてありがとな」
『ううん。頑張ってね』
少しでもリラックスしてくれたらいいな。
試合が終わったら迎えに行く、と約束をして
席に戻った。
席に戻って試合開始を待っていると
『あれ、…』
見たことのある後ろ姿。
慌てて追いかける。
『黒川くんっ…!』
「飛鳥さん?」
『来てたんだね。宮坂くんを見にきたの?』
「まぁ」
しきりに周りを見てる黒川くん。
「柊夜」
「りん…」
りん、って黒川くんの幼なじみ…
「待ってろって言ってたのに」
「なかなか来ないから心配したのに」
りんさんは黒川くんの腕に絡む。
「今行くから先戻ってて」
「いや。一緒に行くの」
黒川くんの腕を引っ張るりんさん。
もしかしてだけど…黒川くん、嫌そう?
『黒川くん…行こっ』
私は黒川くんの腕を掴み走る。
「柊夜!?」
後ろからりんさんが叫んでいるけど
気にせず振り向かず私達は走った。