妖に願いを。

「あ、いやその、僕がお願い事をした後 貴方が声をかけてきて…。それに容姿とかが人間離れしてるなーと思い、てっきり神様かなんかかな…と」



早口で自分でも何言っているのかが分からない。

顔が引き攣る。

正直僕はビビっている。

人間じゃないとは わかっているからだ。


だって猫耳リアルなんだもん。








すると 猫耳男は…










『俺が神様?ふざけんな!!!!!!!!!
あんな野郎と俺を一緒にするんじゃねぇ!!!!!!!!!』









ど、怒鳴ってきた…
しかも 神様を「あんな野郎』呼ばわりだと!?








「で、でも、貴方は人間ではないでしょう? 猫耳がリアルに生えている人間は見たことありません‼︎」






すると、猫耳男は 小さな声でボソッと呟いた。







『…知っている。
人間が どんな生き物なのか。
そんな事くらい知っている。』










今さっき 声を荒げて怒鳴っていたとは思えないほど 表情が変わった。









辛そうな顔だ。