妖に願いを。

身体が緊張する。
心臓の脈打つ音が強くなる。
唾を飲み込み 決意を決めた。







「僕は、死にたいのです。
この世界で生きるのは疲れました。
どうか死なせてください。お願いします。」



手を合わせ 目を瞑り 突っ立っている状況がしばらく続いた。


心臓は まだ強く脈を打っている。




もしかしたら、神様が僕の前に現れて スーーっと命を持って行ってくれるかもしれない………



そんな期待はスーーっと消えた。





「…僕、何してるんだろ。
わざわざ神社にまで来て 死にたい、とか…」



神様も聞いて呆れる。









「死にたきゃ 勝手に死ねばいい」