「…暑いからっ!」 「ふーん?」 そうやって言い訳する言葉1つ1つが俺を誘ってるかのように頭ん中で響く。 こいつの行動1つ1つが俺の心を奪ってくる。 …俺、黒野のこと好きなんだ。 多分、初めて会った…あの旧校舎で見かけた時から好きなんだ。 「怒った?」 「怒ってないけど…」 …黒野が俺のことを好きだとは限らない。他の女とは違う。 一定の距離を保って、いつまでもこの関係を維持する方が理想かもしれないから。