考えてみれば、この狭い暗い中に2人きり。
しかも、好きな人と。




…鼓動が徐々に速くなる。




だんだんと意識がその方へ向いてしまう。

「あのさっ!」

「ん?なに?」

びっくりしたぁ…いきなり声かけんなよ…

依然として、態度には示さず平然を装う。

「…いきなりなんだけど、好きな人っている…?」