靴箱でスリッパに履き替えて、 階段を上がって行く。 パタン、パタン、パタン… 踊場にスリッパの音が響いて なかなか心地良い。 「じゃあねー!また後で!」 「ほーい!」 泉乃は隣のクラスだ。 我が高校、華坂高校は、 一学年七クラスある。 だから、 顔と名前が一致しない人が大半だ。 帰宅部の私なんかは特に。