「あ!きたよ!月希ーー!魁斗ーー!」 海愛の視線の先には、男の子二人がこっちに向かって走っていた。 彼らもまた私の幼馴染み。 「幸花!大丈夫か!?」 いつも大袈裟だけど。 真っ先に声をかけてくれる彼は私の初恋の相手で。 「大丈夫だよー。」 「そうか....。よかった。」 本当に心配している姿がまたおもしろくて。 普通の心配とは違って。 少しケガしただけでも大慌てで、泣きそうになるぐらいに心配して くれる彼がいつも不思議だった。