ガチャ。
「お。きたか?」
魁斗がうれしそうに後ろを振り返ると、どんよりしたオーラをまとった
幸花が立っていた。
「海愛見つからなかったのか。」
魁斗が優しい声で聞きながら幸花に近づいてく。
まあもともとこいつは優しいけどな。
うるさいだけ。
魁斗は幸花の分のジュースを渡すと、幸花はうるうるした目で
魁斗の腕に抱きついた。
こういうのは慣れてるから、これで魁斗はいちいち照れない。
「海愛が......海愛がぁ~.....」
「海愛になんかあったのか?」
「見つからないーーーーー!!!海愛足りない病で死ぬーー!」
大げさな。
何かと思った。
海愛になんかあったら。
てか、おれもその病気にかかってるけどさ。

