『海愛。』


深く考える私を優しく呼ぶ彼。




『このネックレスを海愛が捨てない限り。

海愛が僕から離れていかない限り、僕は絶対に海愛から離れないから。』




幼い子供とは思えない言葉を淡々と放つ彼の漆黒の目は私を

捕らえて離さない。






『これだけは、信じてくれる?』



なにも.....




『.......うん。』




言えないよ.....。





このとき私は、涙を必死にこらえていた。



嬉しすぎて。




彼の目はウソはついてなくて。


だから、これだけは信じてみようと。



これだけは信じてみても罰なんてないよね。